夏は馬車に乗って

本の感想を書く、たまに、山に登った記録も書く。なんでもいいから気が向いたら書く。

『日本の名著』 桑原武夫編

この本は50冊の日本の近代の名著を紹介している。これらの本を読むのはなかなか骨が折れるだろうと思う。

冒頭の「なぜこの五十の本を読まねばならぬか」という章が日本の近代の名著を読むべき理由を述べているが、この文章は破壊力というか、迫力を感じる。「人間は虚無から想像することはできない。今現にあるものをふまえて未来を作るほかはない。ところでその現在は、好ましいものであろうと、いとわしいものであろうと、それはまた過去に規制されつつ生まれたものである」という冒頭はこの本が最初に出版されてから50年以上たった今も通ずるものがあるのではないか、と感じた。

自分も、これら50冊を全部読める日が来るだろうか。